少し前になりますが、薬物依存症とその後遺症として鬱と向き合っている元プロ野球選手清原和博さんと格闘家秋山成勲さんが殴り合っている動画を見ました
世代的に2人の歴史(秋山さんも格闘家として過去に問題を起こしています)をある程度理解出来る私は号泣すると同時に『これも1つのリハビリテーションの形だよな』と強く感じました
秋山さんの過去に関しては↓
依存症からの社会復帰もリハビリテーション
具体的には。。。
ある依存症に苦しんでいたタイガーウッズ選手が復帰し、マスターズで優勝した事は、まさしく『リハビリテーション』ではないでしょうか?
話を元に戻しますが、秋山さんと殴り合う事が本当に社会復帰に繋がるのか?と思われる方もいるのではないでしょうか?
個人的には殴り合うという事よりも、自分を慕ってくれている後輩が、心を鬼にして涙を流しながらでも向き合ってくれる
そういった人の『存在』がリハビリテーションのキッカケになるのではないかと思いました
動画の中では鬱と向き合っている清原さんに対して『頑張れ』『負けるな』という声掛けを秋山さんは頻繁に行っています
本来は鬱の人に対してこういった声掛けは良くないと言われています
ですが、ここに関しても『何を言うのか』ではなく『誰が言うのか』も大切ではないかなと私は感じました
秋山さんが格闘家として起こした問題は犯罪ではありませんが、当時かなりのバッシングを受け、日本格闘技界から姿を消す事にもなりました
そんな精神的にしんどい時期を支えてくれたのが清原さんであり、大好きな兄貴分に立ち直って欲しいという強い想いが秋山さんの言葉の端々から感じられ、清原さんもその心意気や漢気に力をもらえたのではないでしょうか?
正直、清原さんの現状を考えると、想いや声掛け、心意気や漢気だけで立ち直れる様な状況ではないでしょう
本当の意味で薬物依存症、鬱から立ち直る為には服薬も含め様々な治療が必要になって来るでしょう
心に種火を灯せる存在
一方で、そういった医学的なアプローチと同じくらい支えてくれる『人』の存在が重要ではないか私は思うのです
今の私の正直な気持ちを書かせて頂きます
心に種火を灯せるのは『人』ではないでしょうか?
長い間、医療業界で働いていると人生に絶望している患者さん、生きる気力を失っている患者さんがいます
正直そういった患者さんの気持ちは私にはわかりません
寄り添いたい気持ちはあれど、理解する事は不可能でしょう
心が動かないと身体は動きません
どうやったらもう一度『頑張ろう』『立ち上がろう』と思ってもらえるのか、理学療法士として働き続ける以上、患者さんやご家族、多職種と一緒に考え続けていこうと思います
未来が見えず、苦しみ続けている学生達もまだまだいます
無責任に先輩が言い放つ『療法士に向いていない』という言葉やバカにする様な態度に苦しんでいる学生はやっぱりいます
まだまだ人生経験の少ない学生達にとって周囲の大人や療法士の先輩の言葉がどれだけ重いか、今一度考えてみて欲しいと思います
少なくともそういった学生達が自分の周囲にいた時は私に伝えられる事は全力で伝えたいと思いますし、どこにいるかわからない苦しんでいる後輩に少しでも想いが届く様にこれからも発信し続けていこうと思います
まとめ
今回は清原さんと秋山さんの殴り合っている動画から『リハビリテーション』について考えてみました
清原さんにとっての秋山さんの様な存在にはなれなくても、巡り合った患者さん、ご家族、学生、仲間達にとって小さな種火になれる人、リハビリテーションのキッカケになれる人でありたいなと強く感じた動画でした
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