鬼滅の刃人気投票第1位の我妻善逸が何故人気なのかを心理学的に考えてみた

コミュニケーション
スポンサーリンク

国民的大ヒットアニメになった鬼滅の刃。

『鬼滅の刃 遊郭編』に続き『鬼滅の刃 刀鍛冶の里編』も放送され、続編の『柱稽古編』のテレビアニメ化も決定しています。

遊郭編の妓夫太郎と堕姫、刀鍛冶の里編の甘露寺蜜璃と伊黒小芭内の関係性についてまとめたブログは↓

今回は鬼滅の刃の中から『何故、我妻善逸は人気があるのか?』について心理学的な側面から3つ考えてみました。

スポンサーリンク

我妻善逸が人気になる3つの理由

週刊少年ジャンプが実施した鬼滅の刃の第1回人気キャラクターランキングで2位、第2回では1位と大人気キャラクターである善逸。

鬼滅の刃をご存じの方なら理解出来ると思いますが、普段の性格はとにかくヘタレでネガティブ。

鬼殺隊の一員として助けないといけない年下の男の子に泣きついたり、仲間に助けてくれと懇願したり、全然頼りがいがなさそうな善逸が女性ファンに絶大な人気を誇る理由は3つ。

  1. ゲインロス効果
  2. 優しい
  3. 他人に頼る事が出来る

それでは1つずつ解説していきましょう。

我妻善逸が人気になる理由①~ゲインロス効果~

ゲインロス効果とは簡単に言うならばギャップ萌えの事を言います。

ゲインは利益(プラスの印象)、ロスは損失(マイナスの印象)という意味で、ゲインロス効果は最初にマイナスの印象からスタートすると、後にプラスの印象を覚えた時にプラスの印象をより大きく感じるという心理効果です。

具体例としては、見た目が怖いお兄さんが子犬や子供を助けたり、電車で高齢者に席を譲る場面を見ると、実際以上に良い人に見えてしまうのもゲインロス効果(正確にはゲイン効果)によるものです。

逆に少し前にはなりますが、佐々木希さんの夫であるアンジャッシュの渡部さんが不倫をした際にかなり叩かれていましたが、この場合は好感度が比較的高い芸能人が不倫をした結果、とてつもなく批判されたというゲインロス効果のロス効果という事になります。

アメリカの社会心理学者であるエリオット・アロンソンとダーウィン・リンダーが、女子大生を対象に次の様な実験を行っています。

被験者の女子学生に用意した男子学生(サクラ)と面談をしてもらい、その時に男子学生は女子学生に与える印象として、4つのパターンで検証を行います。

  1. 最初から最後まで高評価(終始笑顔)
  2. 最初から最後まで低評価(終始仏頂)
  3. 前半は高評価、後半は低評価
  4. 前半は低評価、後半は高評価

結果として、女子大生からみた男子学生の評価は①が1番印象が良さそうですが④が1番評価が高かったそうです。

また➂はかなり低い評価になったそうです。

要するに善逸は普段は頼りないキャラ(ロス)ですが、いざという時には超強力な剣士に様変わりする(ゲイン)というギャップに女性は魅力を感じているのかもしれませんね。

注意点としては心理学では『初頭効果』というのですが、第1印象は簡単には覆らないという捉え方もありますので、意図的に最初に自分をマイナスに見せるという事が必ずしもプラスに働くとは言い切れないという事も覚えておいて下さい。

初頭効果について紹介してあるブログは↓

我妻善逸が人気になる理由②~優しい~

優しい男はモテると言われますが、心理学の実験でも優しさや親切心がモテに繋がる事がわかっています。

スイスのチューリッヒ大学は18歳から44歳までの男女327人を対象にワンナイトではなく長期的な関係を結びたい人の性格についてアンケート調査しています。

調査の結果、モテる男性の性格TOP3は次の様な順位となったそうです。

1位:親切さ、共感力、2位:知性、頭の良さ、3位:ユーモアがある。

ちなみに1位になってもおかしくなさそうな外見的魅力(ルックス)は6位、お金を稼ぐ能力は15位でした。

また、イギリスのノッティンガム大学の調査によると、大多数の女性が『慈善事業やボランティア活動に参加している男性はそうでない男性よりもセクシーだと思う』と回答しています。

研究者いわく、子育てにふさわしい能力を持った男を選別するため、女性は他人に優しく出来る男性を好む様に進化したと結論づけたそうです。

善逸の優しさが感じられるシーンとしては、鼓屋敷編で伊之助が禰豆子の入った木箱を攻撃しようとした際に、炭治郎が大切にしているものだと知っていた善逸はボコボコにされながらも箱を守ります。

善逸は木箱の中に鬼(禰豆子)がいる事を知っていながら、炭治郎の事を信じるんですよね。

他にも最終選別に残り、初めて2人で鬼狩りに向かう途中、お腹がすいたという善逸に炭治郎はおにぎりをあげます。

受け取って食べる善逸でしたが、炭治郎はおにぎりを1つしか持っていなかった事、何も食べていない事に気付いた善逸はおにぎりを割って半分を炭治郎に分けます。

元々は炭治郎のおにぎりなので、1番優しいのは炭治郎なのかもしれませんが、事情に気付き、半分に分ける事が出来る善逸も優しいですよね。

こういった優しさが女性を筆頭にファンの心を掴むのかもしれません。

おにぎりに関して少しだけ深掘りすると、心理学的には『連合の原理』というのですが、美味しい物を一緒に食べると相手に対して好感を持ちやすくなります。

だからこそ、好意を持っている異性と食事に行く際や相手先との交渉事を上手く進めたい時は美味しいお店を選んだ方が良いという事です。

美味しいおにぎりを分け合って一緒に食べた事で『連合の原理』だけでなく、同じ物を食べた事による『共通項・類似性の原理』も働き、炭治郎と善逸の中はより深まったのかもしれませんね。

共通項・類似性の原理について紹介してあるブログは↓

我妻善逸が人気になる理由③~他人に頼る事が出来る~

善逸はいい意味でも悪い意味でも他人に頼る事が出来ます。

鬼滅の刃を見た事がある人であれば、炭治郎に守ってと懇願している善逸の姿はすぐに思いつく事でしょう。

心理学では『認知的不協和』というのですが、人は他人に頼られたり、頼み事をされると、その相手を好きになってしまう可能性(心理)があるのです。

例えば、好きな相手に頼みごとをどんどんすると、相手は『好きでもないのに、人は助けない』という思考と『今、人を助けている自分』という思考が矛盾してしまい、この不快感(矛盾)を解消する為に『自分が助けているのは、相手の事が好きだからだ』という思考に脳が捉え方を変化させるそうです。

同じ様に飲み会の場でお酒の勢いも相まって、初対面の相手には決して話さない様なプライベートな事を打ち明けてしまったとしましょう。

酔いがさめると『何で初対面の人にあんな事を喋ってしまったんだろう』という不快感が残ります。

その不快感を抱え続けているとストレスになる為に『きっとあの人の事を信頼したから伝えたんだ』という思考に切り替わる可能性もある訳です。

上手く相手に頼みごとをしてみたり、プライベートな話を引き出す事が出来れば、相手との関係性が一歩前に進むのかもしれませんね。

既に紹介した①と②はファンが善逸を好きになる理由ですが③はファンではなく、炭治郎や伊之助、禰豆子といった身近な仲間が善逸を好きになる理由の方が適切かもしれません。

少し話がずれますが、同じ鬼である珠世が人間の味方をする理由にも『認知的不協和』が影響している可能性があります。

珠世は鬼舞辻無惨の事が嫌いです。

一方で鬼舞辻無惨と同じ鬼であるという矛盾に強烈な不快感を感じていたのかもしれません。

その不快感を解消する為にも『自分は鬼舞辻無惨の様な鬼ではない。鬼舞辻無惨を倒す為、そして人間を助ける為に生きているのだ』と思い、実際に鬼殺隊の胡蝶しのぶに協力していたと考える事も出来ますよね。

まとめ

今回は鬼滅の刃の人気投票第1位の我妻善逸が何故人気なのかについて心理学的に考えてみました。

この記事を書いてみようと思ったキッカケは↓の文庫本を読んでみたからです。

鬼滅の刃の様々なシーンを心理学的に解説してある書籍なのですが、とてもわかりやすくてオススメです。

今回紹介させて頂いた3つの心理学的な理由は現実社会でも上手く活用出来れば、対人関係を良好に出来る可能性があります。

この記事を通じて、少しでも心理学の面白さを知って頂けると嬉しいですね

コメント

タイトルとURLをコピーしました