コミュニケーションにおいて『会話が続かない』
こんな悩みを抱えている人は案外多いのではないでしょうか?
特に初対面の人と話す事になった際に『何を話せば良いのかわからない』と戸惑ってしまう人をよく見かけます
少し前にコミュニケーションで大切な事は話す事よりも聴く事
つまり『何を話すか』よりも『何を聞く(質問する)か』の方が大切といったブログを書きました
聞き上手こそ話し上手という記事は↓
その記事の中でも紹介させて頂きましたが、
ハーバード大学の調査によって『自分の事を話す時、それが会話であろうと、ソーシャルメディア上であろうと、人はお金や食べ物、性交渉と同じ様な快楽を感じる』事がわかっています
この調査からも自分自身が面白おかしく話せなくても、相手に話をしてもらうだけで相手は勝手に楽しい気分になってくれる可能性がある訳ですね
では具体的にどの様にして相手の話を引き出していけば良いのでしょうか?
私は『フォローアップクエスチョン』というスキルを活用していますが、この方法を上手く活用する事が出来れば、初対面の人であっても会話に悩む事は格段に減ると感じています
実際、私も理学療法士としてだけでなく、プライベートやSNSを通じても初対面の人と話す機会が比較的多いですが、コミュニケーションに困った経験は本当にごくわずかです
今回は初対面の人との会話でも困らないコミュニケーションのコツとしてフォローアップクエスチョンについて深掘りしてみたいと思います
初めて会う人と話すことが苦手な人は63%
実際に初対面の人と話す事に苦手意識がある人はどの程度いるのでしょうか?
2018年にJTBが2060人を対象に行ったコミュニケーション総合調査では『初めて会う人と話すこと』に対して63%の人が苦手意識があるそうです
初対面に限らず、コミュニケーション全般に関する興味深い調査結果は↓
コミュニケーションに関して大切な事、違う捉え方をするならば、相手との良好な関係性を構築する為にはまずは聴く事が大切だという事は既に述べて来ましたが、相手に好感を持ってもらう為には『質問』が重要である事もわかっています
好感度に繋がりやすい質問の仕方
2017年にはハーバード大学がモテる人とモテない人の会話の違いを調べています
この調査では、過去のお見合いパーティーでの男女の出会いに関するデータから110人分の会話記録をチェックして、モテる人はどんな会話をしているのかを調べています
ここでの『モテる』というのは最初に会ってその後にもう一度会ってもらえるかという事
結果として、モテる人は質問の量がとても多い事がわかっており、15分で9回以上質問をした人は質問が少ない人(15分で4回以下)の人に比べて格段に好かれやすいという事がわかっています
この研究では質問をするほど好感度が上がるという事だけでなく、どんな質問が効果的なのかという事も調べてくれており、その方法がフォローアップクエスチョンなのです
フォローアップクエスチョンとは?
フォローアップクエスチョンとは『相手が発した言葉を繰り返した上で質問する』
心理学的に言えば『オウム返し』+『質問』をするという事ですね
要するに相手の話を聴きながら、その話に関連した質問を投げかける事を繰り返すだけなのですが、無意識に実践している人もいるのではないでしょうか?
最初は難しく感じる人もいるかもしれませんが、場数さえ踏めば上手くなると思いますので、仕事に限らず、友達や家族とのコミュニケーションの中で少しずつ活用してみて下さいね
フォローアップクエスチョンに併用出来る相槌に関しても紹介しています↓
実践編:プロ野球好きな患者さんとの会話例
せっかくですので2つ会話例を挙げてみましょう
事前情報で患者さんがプロ野球好きだという知っていた場合(初芝さんとPTの会話)
PT:初芝さんはスポーツとか見られますか?
初芝:プロ野球が好きなんよ
PT:プロ野球がお好きなんですね。ちなみにどこを応援されているんですか?
初芝:千葉ロッテマリーンズ
PT:えぇ!!ロッテファンなんですか!!実は私もロッテファンなんですが、何故ロッテなんですか?
初芝:本当?それは珍しいね笑。父親が熱烈なロッテのファンだったからさ
PT:お父さんの影響なんですね。試合とかはよく見に行かれるんですか?
初芝:年に何回かは千葉まで行くよ笑
PT:千葉にも行かれるんですね。特に応援されてる選手とかはいるんですか?
初芝:引退したけど、ジョニー黒木が好きだったね。今のロッテは佐々木朗希の話題で持ち切りだけどね
PT:黒木が好きだったんですね。黒木といえば9回2アウトからプリアムに同点2ランを打たれたのが印象深いですが、黒木のどこが好きだったんですか?
こういった感じでフォローアップクエスチョンを活用していけば、相手に不快感を与える事無く質問する事が出来ます
他にも『今年のペナントはどうなると思いますか?』『思い出に残っている試合はありますか?』といった質問も出来るのではないでしょうか?
この例では相手に同じロッテファンだという事を認識してもらう事で『共通項・類似性の原理』も活用しています
千葉ロッテファンという少々レアな共通項を見出す事でより親近感を感じてもらいやすくなる訳ですね
実践編:新患の外来患者さんとの会話例
ほぼ事前情報のない新患の外来患者さんの場合(小宮山さんとPTの会話)
PT:小宮山さんはこの辺りに住まれて長いんですか?
小宮山:もう30年くらいになるけど、出身は石川県
PT:石川におられたんですね。石川県は観光するならどの辺りがオススメですか?
小宮山:有名なのはやっぱり金沢だろうね
PT:金沢といえば、近江町市場には行った事があります。金沢以外だとどこがいいですか?
小宮山:日本で唯一、砂浜を車で走れるなぎさドライブウェイも有名だよ
PT:なぎさドライブウェイは実は2回行って、2回とも悪天候でふられてるんですよ。オススメの温泉地はどの辺りですか?
私自身は旅行が好きだという事と桃太郎電鉄というゲームをやり込んでいた経験を活かして、出身地の話から会話をスタートさせる事が多いですね(共通項を見つけやすい為)
遊ぶ事はコミュニケーション能力にも繋がるという事をまとめた記事は↓
自分自身の強みは何なのかを把握しておく事はコミュニケーションにおいても大切な事ではないでしょうか?
とはいえ、全く畑違い(知識が全くない)の話になってしまっても、逆に教えてもらう側に回って、フォローアップクエスチョンを活用すれば良いと個人的には考えています
まとめ
今回は初対面の人との会話でも困らないコミュニケーションのコツとしてフォローアップクエスチョンを紹介させて頂きました
フォローアップクエスチョンを活用出来れば、様々な情報を入手出来るだけでなく、良好な関係性構築にも繋がる可能性があります
この記事があなたのコミュニケーションの幅を広げる一助になれば嬉しいですね
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