コロナ陽性になり、自宅療養→ホテル療養を経験し、今までにない『孤独感』とそれに伴う不安や焦燥感といったメンタル面の不調を体感した
自宅療養→ホテル療養を経験して感じた事をまとめたブログは↓
ホテル療養中、療養直後は自分のメンタルが崩壊しない様にするのが精一杯でしたが、少し落ち着いて来た事で今回の経験を1人の医療介護従事者として、少しでも臨床に活かす事は出来ないかと考える様になりました
今回のコロナ陽性に限らず、過去を変える事は出来ないので、経験した事は少しでも前向きに誰かの役に立てる様な捉え方、考え方をしていきたいなと思っています
ネガティブな経験をポジティブに捉えるリフレーミングについてまとめたブログは↓
コミュニケーションをより大切にしよう
身体的にも精神的にも少し落ち着いて来た時に1番最初に考えたのは
『思う様に身体が動かせない患者さんや入所者さんも孤独感を感じているかもしれないな』
という事
私のホテル療養期間はわずか4泊5日でしたが、強烈な孤独感を感じました
『誰にも必要とされていないんじゃないか』
『生きてる意味はあるんだろうか』
といった不安にも襲われました
孤独感がフレイルに与える影響をまとめたブログは↓
私の場合は自由に動き回れる様になる日が明確に決まっていましたが、家に帰る事が難しい患者さんや入所者さんは全く先が見えないまま、日々を過ごす事になります
『ずっとここでの生活が続くのだろうか』といった不安を感じる事もあるでしょうし、不安が続けば医療介護従事者であれば1度は聞いた事があるであろう『早くお迎えに来て欲しい』といった心の声が出てしまっても不思議ではないと今は思います
部屋から出る事も出来ず、同じ空間で生活し続けなければならない事も私にとってはかなりの苦痛でした
疾患や年齢的な事から、自分自身の力で思う様に身体を動かせない患者さんや入所者さんも当然います
介助して身体を動かしてもらえない限りは同じ部屋の同じ場所で、毎日同じ景色を見続けるしかない訳です
声に出せないだけで、患者さんや入所者さんの精神は少しずつ蝕まれているのかもしれない
振り返ってそう考えた時、返事があろうが、なかろうがもっと意識的に声を掛けようと思いました
理由は私がホテル療養で苦しんでいる時に仲間達に声を掛けてもらえて嬉しかったから
私と患者さんの置かれている環境は一緒ではありませんし、感じ方は人それぞれですが、シンプルに自分の事を気にかけて(声を掛けて)くれる人がいるという事は嬉しいものではないでしょうか?
私は実習生に対して、少しでも時間があれば『●●さんと話をしておいで』『●●さんのお部屋に顔を出しておいで』と伝えていました
心理学では『単純接触効果』というのですが、第一印象が悪くない限り、人は接触する機会が多い程、相手に好感を感じやすくなるからです
単純接触効果についてまとめたブログは↓
一方的に声を掛けるだけでなく、話す事が出来る患者さんとは時間の許す限り、話を聴こうとも思っています
体位変換や車椅子に乗ってもらう事で景色を変えよう
同じ事の繰り返しになりますが、少なくとも私にとっては景色の変わらない同じ空間にい続ける事は苦行でした
自分自身で思う様に身体が動かせない患者さんや入所者さんも同じ様に苦しいのではないかと感じました
身体の向きを変えたり、ベッドをギャッジアップすれば一時的でも見える景色は変わりますし、短時間でも車椅子に乗る事が出来れば、部屋から出て違う景色を見る事も出来れば、詰所で病棟スタッフとコミュニケーションを図る事も出来る
そういった行動が理学療法として大きな効果があるのかといえば、正直難しいでしょう
ですが、少しでも患者さんや利用者さんにとって気分転換になるのであれば、時間を使う価値はあるのではないかと私は考えます
よくベッドサイドで横から療法士がサポートして座位をとっているのを見かけますが、同じ座るのであれば、何回かに1回は車椅子に乗って、部屋から出て散歩に出掛けてもいいのではないでしょうか?
少しだけでも院外に出る事が出来るならば、病室では感じる事が難しい四季を感じる事も出来るのではないでしょうか?
まとめ
今回は自宅→ホテル療養で経験した孤独感やメンタル面の不調をどの様に仕事に活かすのかという事について考えてみました
療養を経験した事で、思う様に身体を動かせない患者さんへの関わり方やメンタルケアを改めて考え直すキッカケになりました
関わり方に正解なんてありませんし、ある意味当たり前の事を再認識出来ただけなのかもしれません
ただ再認識出来た背景には自分で体感した苦しい想いがあるのは間違いありません
同じ様な苦しみをもし患者さんや利用者さんがしているのであれば、少しでも緩和出来る様な関わり方をしたい、ただそれだけの事ですね
少しは前向きな捉え方が出来たかな笑
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