鬼滅の刃から学ぶ実習生の精神的ストレスが爆上がりする指導者の関わり方

理学療法士
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今回は臨床教育者(指導者)が無意識に行いがちな実習生が精神的ストレスを感じる関わり方である『ダブルバインド』についてまとめておきたいと思います

従来型臨床実習からCCS(診療参加型臨床実習)に移行し、レポート不要の実習が増えた事で、今回紹介する様な関わりは減っているとは思いますが、今でもこういった関わりをしている教育者、上司がいる場合は要注意です

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ダブルバインドとは?

ダブルバインドとは日本語で『二重束縛』と訳され、2つ以上の矛盾したメッセージを受けた人が、どうしていいかわからず精神的に束縛されている状態に陥ってしまう事を指します

ダブルバインドは文化人類学・精神医学の研究者であるグレゴリー・ベイトソン氏が名付けたもので、現在の精神病理学では、正式に『ダブルバインドが統合失調症の原因』とは認められていませんが、精神的なストレスを与える要因にはなる為、ダブルバインドが様々な精神疾患につながってしまう可能性があるという事は認識しておく必要があるのではないでしょうか?

鬼舞辻無惨のパワハラ会議から学ぶダブルバインド

具体例として非常にわかりやすいのが大人気漫画『鬼滅の刃』で鬼舞辻無惨が下弦の鬼達に行った会議です

パワハラ会議として話題になった会議の内容の一部を文字化してみましょう

無惨『私よりも鬼狩りの方が怖いか』

零余子【いいえ】

無惨『お前はいつも鬼狩りの柱と遭遇した場合、逃亡しようと思っているな』

零余子【いいえ思っていません!私は貴方様の為に命をかけて戦います】

無惨『お前は私が言う事を否定するのか?』

下弦の鬼の1人轆轤とのやり取り

無惨『最期に何か言い残す事は?』

轆轤【私はまだお役に立てます!もう少しだけ御猶予を頂けるならば、必ずお役に!】

無惨『具体的にどれ程の猶予を?お前はどの様な役に立てる?今のお前の力でどれ程の事が出来る?』

轆轤【血を!!貴方様の血を分けて戴ければ、私は必ず血に順応してみせます!より強力な鬼となり戦います】

無惨『なぜ私がお前の指図で血を与えねばならんのだ。甚だ図々しい。身の程を弁えろ』

轆轤【違います!!違います!!私は!】

無惨『黙れ。何も違わない。私は何も間違えない。全ての決定権は私に有り、私の言う事は絶対である。お前に拒否する権利はない。私が正しいと言った事が正しいのだ。お前は私に指図した。死に値する』

この会議の矛盾点を惨殺される前の下弦の鬼病葉が頭の中で的確に表現しています

『だめだ、おしまいだ。思考は読まれ、肯定しても否定しても殺される。戦って勝てるはずもない。なら、逃げるしない!!』

零余子の場合は無惨の2つの質問に対して否定するしかありません

肯定してしてしまうと、柱から逃亡しようとしている事になってしまうからです(逆鱗に触れる)

轆轤の場合は具体案を提示したにも関わらず、指図したとみなされ、肯定する訳にもいかず否定すると逆鱗に触れ、惨殺されています

要するに肯定しようが否定しようが殺されてしまう(怒られる)

こういったどうして良いかわからない状況が『ダブルバインド』なんです

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臨床実習でありがちなダブルバインド

改めて臨床実習に置き換えて考えてみましょう

臨床教育者の『せっかく学びに来ているのだから自主的に動きなさい』という言葉に積極的に動き回ろうとする実習生に対して『実習生のくせに勝手に動くんじゃない』と言う

臨床教育者の『わからない事は何でも聞きなさい』という言葉に素朴な疑問点を質問してみると『最終学年にもなってそんな事もわからないのか』と言う

何となくイメージがつく人もいるのではないでしょうか?

自主的に動きなさいという指示に動かなければ『何しに実習に来たんだ』と怒られ、動き回ろうとすると『勝手に動くんじゃない』と怒られる

わからない事は何でも聞きなさいという指示に対して質問しなければ『やる気があるのか?』と怒られ、素朴な疑問をぶつけると『そんな事もわからないのか』と怒られる

こういった状況が続くと、実習生からするとどうしたら良いのかわからなくなると思いませんか?

『どっちにしても怒られるならやらなくて(自主的に動かなくて)も良いや』という思考に至っても致し方ないと思いませんか?

そして、そういった状況で『積極性が足りない』と指摘するのは鬼舞辻無惨ばりに残酷ではないでしょうか?

まとめ

今回は臨床教育者が無意識に行いがちな『ダブルバインド』についてまとめてみました

臨床教育者として出来てない部分を指摘する事は必要だと思います

ですが、同時に出来ている部分も承認(認めて)する事で少しでも前に進んでいる感覚を持ってもらう事もモチベーションの観点から考えると大切ではないでしょうか?

否定ばかりに終始していないか、ダブルバインドに陥っていないかという事を臨床教育者は時折振り返ってみて欲しいですね

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