鬼滅の刃遊郭編&刀鍛冶の里編を心理学的に解説~蜜璃と伊黒が惹かれ合う理由~

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大ヒットしたテレビアニメ『鬼滅の刃』竈門炭治郎立志編、劇場版『鬼滅の刃』無限列車編、遊郭編だけに留まらず、続編の刀鍛冶の里編のテレビアニメ化も決定し、いつ続編が放送開始になるのか楽しみにしている人も多いのではないでしょうか?

鬼滅の刃の鬼舞辻無惨のパワハラ会議を心理学的に解説した記事は↓

遊郭編では妓夫太郎と堕姫という上弦の鬼の猛烈な強さを感じると同時に、兄弟愛を感じさせる場面が描かれていました

今後放送される刀鍛冶の里編では霞柱の時透無一郎と恋柱の甘露寺蜜璃が登場しますが、甘露寺蜜璃はその後に登場して来る蛇柱の伊黒小芭内との絡みも要チェックです

今回は甘露寺蜜璃と伊黒小芭内は何故惹かれあったのか?

妓夫太郎と堕姫の強固な関係性はどの様にして構築されたのか?

を心理学的に解説してみたいと思います

少々ネタバレを含みますので、遊郭編以降の展開をまだ知りたくない人は読み進めないで下さいね

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お互いを補い合う相補性の原理とは?

甘露寺蜜璃と伊黒小芭内、妓夫太郎と堕姫の関係には『相補性の原理』が関係していると考えられます

相補性の原理とは、自分にはない長所や考えを持った相手、自分とは正反対の性格の相手に惹かれる心理の事をいい、これは自分に足りない部分を無意識に相手で補おうとする現象だと言われています

相補性の原理について書いている記事は↓

いわゆる世間が驚く美女と野獣カップルも『相補性の原理』で説明出来る事が多いですね

甘露寺蜜璃と伊黒小芭内は何故惹かれ合ったのか?

では甘露寺蜜璃と伊黒小芭内の関係を相補性の原理に基づいて考えてみましょう

まず漫画で描かれている性格が対照的です

伊黒は陰湿で暗く、柱合会議で初登場した際も肘で炭治郎の体を押さえつけて痛めつける等、冷たい人間の様に描かれています

一方で蜜璃はまさしく天真爛漫

喜怒哀楽が表に出やすく、太陽の様に明るい性格に加え、すぐに色んな人にドキドキしてしまうある意味で感情が動きやすい人間です

まさしく伊黒とは正反対の性格なんですよね

更に伊黒は蜜璃に対して

『あの日出会った君が、あまりにも普通の女の子だったから俺は救われたんだ』

という言葉をかけています

伊黒には蛇鬼が人間から奪い取った金品で暮らし、その代わりに赤子が好きな蛇の鬼に、自分達の赤子を食事として捧げる呪われた一族に生まれた唯一の男子という、いわゆる『普通』とはかけ離れた背景があります

正確には蜜璃も生まれ持った特殊な体質(筋肉の密度が常人の8倍)であり、普通ではない部分もあるのですが、『普通』ではない背景を持つ伊黒にとって『普通の女の子』に感じた蜜璃は魅力的に映った可能性もあります

陰湿で暗く、普通ではない部分が伊黒の弱み、天真爛漫で太陽の様に明るく普通の女の子である事が蜜璃の強みだとするならば、逆に伊黒の強みと蜜璃の弱みは何でしょうか?

蜜璃が柱になった理由は『一生を添い遂げられる殿方を探す為』

更に『自分より強い殿方が好きだが、中々出会えないから自分も柱になった』という背景も考えると、少なくとも同じ柱である伊黒は同等または同等以上の実力を持っている可能性があります

そして、伊黒は無限城での戦いから考えても、冷静な判断能力と戦況の分析能力を持っています

一方で、蜜璃は同じく無限城での戦い方から考えてもあまり深くは考えずに勢いで戦うタイプ(実際に伊黒にも助言されています)

冷静に判断出来るだけでなく、分析能力も高いのが伊黒の強み

力は強いけど、深く考えたり、先読みする事は苦手なのが蜜璃の弱み

こういった部分でもお互いの強みと弱みを補えている事からも『相補性の原理』が働き、惹かれ合った可能性があるのではないでしょうか?

相補性の原理とは別の視点で1つだけ心理学的に切り取るならば、伊黒と蜜璃は文通している事が漫画の中でも描かれています

文通を重ねる事で『単純接触効果』が働き、お互いを好意的に捉えた可能性もあります

単純接触効果について書いた記事は↓

単純接触効果は第一印象が良くない時には逆効果に働くのですが、公式ファンブックによると伊黒は蜜璃に一目惚れしていた事が明らかになっている事から、少なくとも伊黒→蜜璃の対して単純接触が逆効果に働く事はなかったと考えられます

妓夫太郎と堕姫の強固な関係性は何故構築されたのか?

では続いて妓夫太郎と堕姫の強固な関係性についても相補性の原理に基づいて考えてみましょう

まずこの2人に関しては外見が全く異なります

見た目が劣悪な妓夫太郎と大人がたじろぐ程に綺麗な顔をしていた堕姫

いわゆる美女と野獣カップルに近い部分があるのかもしれませんが、

劣悪な(だと感じている)見た目という自分自身の弱み(コンプレックス)を誰が見ても綺麗な顔をしている(強みを持っている)堕姫を連れる事で補っている可能性があります

妓夫太郎が自分自身の見た目にコンプレックスを持っている事は音柱の宇髄天元と向き合った時に発した

妬ましいなぁあ、お前本当にいい男じゃねぇかよなあぁ』

という言葉からも明らかです

また顔に傷がついた堕姫に対して

せっかく可愛い顔に生まれたんだから、顔は大事にしろ』

と声を掛けている事から堕姫の美貌に対して価値を見出している事がわかるのではないでしょうか?

見た目が劣悪なのが妓夫太郎の弱み、誰もが認める美貌が堕姫の強みだとするならば、妓夫太郎の強みと堕姫の弱みは何でしょうか?

これは遊郭編を見た人であれば簡単ですね

圧倒的な強さが妓夫太郎の強みであり、何度も首を斬られている戦闘能力が堕姫の弱みだと私は考えます

こういった部分から妓夫太郎と堕姫にも『相補性の原理』が当てはまる可能性は大いにあるのではないでしょうか?

妓夫太郎と堕姫に関しては兄弟であるという事もありますが、かなり劣悪な環境でお互いを支え合いながら生きて来たという強烈過ぎる『共通体験』が2人の絆に繋がっている可能性もあります

妓夫太郎と堕姫は上弦の鬼として、言い訳が出来ない程の悪行を行って来た事は救いようのない事実(漫画内では)ですが、その一方で2人に対して『可哀想だな』という感情を抱いてしまった人が私以外にもいるのではないでしょうか?

少なくとも私にとって妓夫太郎と堕姫は嫌いにはなれない鬼であった事は間違いありません

まとめ

今回は鬼滅の刃遊郭編&刀鍛冶の里編に関する一部分を心理学的に解説してみました

原作の漫画は既に完結していますので、少しでも鬼滅の刃に関して興味を持てた方、詳細を知りたくなった方は読んでみてはいかがでしょうか?

ちなみに『無限列車編』も原作漫画の中でもちろん描かれているのですが、無限列車編の序盤で炎柱の煉󠄁獄杏寿郎が多くの弁当を食べている理由は描かれていません

何故多くのお弁当を食べているのかはテレビアニメ版でのみ放送されており、その回も含め、Amazonプライムビデオで見る事が出来る(遊郭編まで)のでテレビで見たいという人はAmazonプライムビデオに登録(月額500円)してみてはいかがでしょうか?

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話を元に戻しますが、人と人には親密になっていくステップがあり、そういった一連の流れを『親密化過程』と言います

今回紹介した『相補性の原理』は親密化過程の内の1つであり、相手の事ある程度知った上でないと成立しにくい心理効果でもあります

相手が自分にはない強みを持っている時は、思い切って自身の弱みを曝け出す事も人間関係を深める上で必要なのかもしれませんが、当然ながら曝け出す内容とタイミングには注意が必要である事も忘れない様にして下さいね

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