同職種だけで固まるのではなく、理学療法に関する技術を学ぶだけでなく、色んな世代、職種、活動をしている人に会い、話を聴き、視野を広げてみる事も必要ではないでしょうか?
ブログを含め、SNSを通じて発信をスタートし、関西セラピスト交流会という小さなコミュニティを作り、活動していく中で本当に多種多様 な人達と出会って来ました。
関西セラピスト交流会については↓にまとめてあります
交流会だけに留まらず、出会って来た仲間達と様々なイベントに参加し、一緒に学んで来ました。
1人でも勉強する事は出来ますが、一緒に学ぶ仲間がいれば、学ぶ楽しさも、集められる情報量も2倍になるし、お互いが感じた事や疑問に感じた事を共有する事でより学びが深まると私は考えています。
具体的に交流会やSNSを通じて出会った仲間達と参加して来たものとしては。。。
2017年3月には『エアリハ』を引っ提げて全国を飛び回っている 理学療法士の繁岡秀俊さんとお会いする事が出来ました。
繁岡さんは『全国の高齢者に介護予防を笑いで伝える専門家』日向亭葵として『エアリハ』を伝えているのですが、エアリハとは、お笑い芸人のダイノジさんの『エアギター』にヒントを得て考え出した道具を使わず想像(エアー)で出来る簡単で効果的なリハビリテーションの事を言います。
忘れてはならない大切なポイントとしては、ここに『笑い』を加えている所
繁岡さんは社会人落語家決定戦で上位にいかれた経歴をお持ちで、落語×理学療法を掛け合わせた講演をされています。
私は数回仲間達とエアリハ講演に参加させてもらっていますが、高齢者達が幾度となく大笑いされていました。
ご自身が『お笑い理学療法士』という表現をされている為、繁岡さんの活動に対して批判的な事を言われる理学療法士もいるそうですが、参加している高齢者達の満面の笑顔と充実した表情で帰られる姿を生で見ている者としては『体感してから物申せよ』と思ってしまいますね。
2019年11月には兵庫県明石市に来て頂き、高齢者だけでなく、医療介護従事者達も笑顔にしてもらいました。
2017年12月には高次脳機能障害の当事者であり、言語聴覚士である関啓子先生とお会いする事が出来ました。
この時はお会いするだけでなく、院内研修会の講師もお願いし、脳卒中で倒れてから今に至るまでの貴重な経験を職員と共に拝聴する事が出来ました。
この日は外部からも参加者を募り、関先生をキッカケに新たな繋がりが生まれた日でもありました。
関先生はSTになってから病に倒れ、その時の経験を活かして講演活動をされているのですが、倒れられてからの経過を全て録画し、その回復過程を書籍にまとめられています。
興味がある方は↓の書籍を手に取ってみて下さいね。
2018年5月には映画『ケアニン』のモデルになっているあおいけあの加藤忠相さんの講演会を聴きに行ったのですが、講演会の前にせっかくだから集まろうと参加者達と小さな交流会を開催。
学生から大ベテランまで多職種で親睦を図った後、講演会に参加。
加藤忠相さんの講演を初めて聴いた日でもありましたが
『介護職だけでなく、医療介護従事者全ての人に聴いてもらいたい』
この想いは、この日から3年以上経過した今も変わりはありません。
2018年10月には映画『ケアニン』プロデューサーの山国秀幸さんにもお会いする事ができ、2019年11月には何回見たか記憶にない映画『ケアニン』を見て号泣したのは私です。
何故、参加した多くの医療介護従事者が加藤さんの講演に魅了されるのか。。。
少しでも興味のある方はお時間ある時に↓の動画を見て下さ い。
その理由が理解出来るかもしれません。
2018年7月には当事者セラピストの3人とお会いする事が出来ました。
シャルコーマリートゥース病×作業療法士の山田隆司さん、ギランバレー症候群×理学療法士の森友美さん、脊髄小脳変性症×作業療法士の鈴木香織さん。
関先生を含め、全国には病を抱えながらセラピストとして活動している人が一定数います。
私には到底理解出来ないであろう、葛藤を抱えながら、目の前の患者さんのリハビリテーションだけでなく、ご自身のリハビリテーションにも誰よりも向き合っている方々だと私は思っています。
当事者としての視点×セラピストとしての視点。
この両者の視点を持っている人達にしか語れない『何か』があるのではないでしょうか?
全国にいるであろう当事者セラピスト達の話をオンラインであれば多くの人が聴く事ができ、学ぶ事が出来るのではないかと私自身は考えたりしています。
山田隆司さんがバリアフリー住宅について話されている動画は↓
関西セラピスト交流会の活動の一環として
『会いたい人には出来るだけ会う』
『知ってもらいたい魅力的な人は仲間に紹介する』
この2つの価値観は大切にして来たつもりです。
最初に書きましたが、療法士は療法士同士とばかり固まっている、もっと突き詰めるならば職場内という小さなコミュニティの中だけで終始してしまっている印象があります。
更に治療技術を高める事だけに意識が向いている人も多い気がします。
療法士にとって知識や技術は大切である事に違いはありませんが、技術を学ぶだけでなく、他職種を含む色んな人と出会い、色んな活動をしている人がいる、色んな視点で物事を見ている人がいる、色んな経験をして療法士になった人がいるという事を知って欲しいなと思います。
私達療法士は患者さんの『リハビリテーション』(その人らしい生活)を支援する仕事ですが、自分自身の『リハビリテーション』も大切にしていきたいですよね。
自分自身の『リハビリテーション』がいまいち思いつかない人こそ、色んな人に会ってみて下さい。
そして、何となく『リハビリテーション』が定まっている人も色んな人に会ってみて欲しいですね。
人との出会いが自分自身のリハビリテーションを見つける機会になるかもしれませんし、自分自身のリハビリテーションを見直すキッカケになるかもしれないからです。
人生の早い段階で『誰に出会うか』『誰と繋がるか』は療法士としても非常に重要なポイントだと考えています。
普段行っている自己研鑽に少しだけ『人と会う』『話を聴いてみる』という勉強を付け加えてみてもらえると嬉しいですね
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