患者さんと信頼関係を築く4つの方法~コミュニケーション+αでラポールを形成しよう

コミュニケーション
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医療介護従事者にとって患者さんやご家族との信頼関係構築は何よりも大切です

信頼関係の有無によって、医療介護従事者の言葉の重みや信頼度も変わって来ますし、理学療法士としては、理学療法の効果にも大きく影響して来る(プラシーボ効果)と考えています

信頼関係とプラシーボ効果についてまとめたブログは↓

理学療法士は職業柄、身体に触れさせて頂く事の多い職種なので、信頼関係の重要性は理解していると思いますが、具体的にどの様に患者さんやご家族との信頼関係を構築しているのでしょうか?

今回は日々の臨床の中で私が意識している4つの信頼関係構築方法を紹介したいと思います

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コミュニケーションを図る~話を聴く~

1つ目は↑で紹介したブログにも書かせて頂きましたが、1人の理学療法士としてコミュニケーションはとても大切にしています

その中でも特に意識している事は相手に興味を持って『話を聴く事』

ハーバード大学の調査によると、人は自分の事を話している時にお金をもらったり、美味しい物を食べたり、性交渉をしている時と同じくらいの快楽を感じるそうです

要するに話を聴く側に回るだけで、自分に対して好印象を持ってくれる可能性が高まる訳ですね

聞き上手こそ話し上手だという事をまとめたブログは↓

更に、脳機能イメージングを使った研究により、言語情報が脳に流入して来る事で脳の『扁桃体』という不安と関連する部位の興奮が落ち着いて来る事がわかっています

つまり、色々な話をするだけで不安が軽減して来る可能性があります

あなたもプライベートで落ち込む様な事があっても、友達とたわいもない話をしていたり、療法士であれば患者さんと話をする中で気分が晴れて来る経験はありませんでしょうか?

こういった経験も会話を通じて、不安が軽減している証拠なのかもしれませんね

何故、話を聴いてもらえるとスッキリするのかをまとめたブログは↓

もう1つ付け加えるならば、私が患者さんの話を聴く中で意識している事の1つがフォローアップクエスチョンですね

あえて文字化するならば、1つ質問を投げかけて、出て来た答えを『オウム返し』(繰り返した)した上で、その答えに関連した質問を付け加えるという事をしています

2017年のハーバード大学の調査で、モテる人は質問の量がとても多い事がわかっており、15分で9回以上質問をした人は質問が少ない人(15分で4回以下)の人に比べて格段に好かれやすいという事がわかっています

とはいえ、尋問の様に質問をしまくれば良いのではなく、フォローアップクエスチョンが効果的だという事も調べてくれているんです

フォローアップクエスチョンの具体例も紹介しているブログは↓

まだ他にも意識している事はあるのですが、こういった事を意識しながら、コミュニケーションを図る事で親近感や好感を感じてもらいやすくなり、その延長線上に信頼関係があるのではないかと考えています

真摯に患者さんに向き合う

2つ目は先程までと異なり、一気に曖昧な表現になってしまうのですが、真摯に患者さんと向き合う事は非常に大切な事であり、患者さんにも伝わる部分ではないかと考えています

具体例としては、臨床実習に来ている実習生と頻回に関わらせて頂く機会がある患者さんとの関係性って良好な事が多いと思いませんか?

現場で働いている療法士にとっては数多くいる担当患者さんの1人かもしれませんが、特にクリニカルクラークシップ(診療参加型臨床実習)が始まる前の実習生にとっては、直接関わらせて頂ける患者さんは決して多くはありません

要するに1人の患者さんの事をひたすら考えていた訳ですね

『この患者さんに少しでも良くなって欲しい』

そういった想い(好意)が患者さんに伝わる事で『返報性の法則』(好意に対して好意を返そうとする)が働き、患者さん自身も頑張ろうという気持ちになる

更に接触回数、時間が増える事で『単純接触効果』も相まって、良好な関係性が構築されていくのではないでしょうか?

『この人は私の事を真剣に考えてくれている』

患者さんにそう感じてもらえれば、自然と信頼関係は構築されていくのかもしれませんね

単純接触効果について紹介しているブログは↓

第3者を通して、想いを伝える

3つ目は私が意図的に実践している方法なのでエビデンス等はありませんが、第3者を通して、想いを伝えるという方法は効果的だと感じています

例えば、実習生が見学についた時、実際に患者さんの身体を触って頂くだけでなく、仕事に対する話をする事もあると思います

その時に仕事に対する想いやリハビリテーションに関する考え等を出来るだけ熱っぽく、前向きに語る様にしています

1つは実習生に理学療法士という仕事の面白さやリハビリテーションとは何なのかを伝えたいのが1つ

理学療法士としてリハビリテーションとは何なのかを考えてみたブログは↓

もう1つは実習生に語りかけている様に見せて、患者さんに自分自身の仕事に対する想いをプレゼンしているんですよね

もちろん理学療法を実施しながらではありますが、実習生と話をしている間、患者さんは必然的にその話に耳を傾ける可能性が高い訳です

その結果、仕事に対する想いが患者さんに上手く伝われば『この人になら身体を任せても大丈夫』といった信頼関係に繋がるのではないかと考えています

実習生にだけ意識を向けて、患者さんを置き去りにするのではなく、両者にとって有意義な時間に出来る様に個人的に意識している方法です

良くなっている事を実感してもらう

最後の4つ目が1番スタンダードかもしれませんが、良くなっている事を実感してもらう事ですね

当たり前の事ですが、理学療法を受けた結果、症状が少しでも改善していれば『ひょっとしたら良くなるかもしれない』と感じる事に繋がります

ただ小さな変化だと患者さん自身では気付けない事もあります

そこをわかりやすく説明すると同時に体感してもらう

そういった小さな変化の積み重ねが最終的に信頼関係構築に繋がっていくのではないでしょうか?

また、ハーバード大学の調査によると、人は少しでも物事が前に進んでいる時にモチベーションが高まるそうです

患者さんは自分の悩みや問題点(痛みや歩きにくい等)が改善していく事でモチベーションが高まって来る可能性がある訳ですが、療法士も患者さんが良くなっていく過程や喜びを共有出来る事でモチベーションが高まる可能性がある

お互いにとって良い刺激になれる関係性でありたいものですね

モチベーションに関してまとめたブログは↓

まとめ

今回は患者さんと信頼関係を築く4つの方法について考えてみました

第3者を通して、想いを伝えるといった経験値に基づく内容もありましたが、改めて振り返ってみると様々な調査や研究、心理法則に基づいた方法である様にも感じました

全てをエビデンスで塗り固める事は不可能ですが、今後も可能な範囲で経験則だけでなく、データや具体例を示しながら自分の考えを発信していけたらなと考えています

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